こんにちは、自称・加熱式たばこマイスターのパパ中西@リラゾです。
プルームXは、ニコチン、タールが含まれる加熱式たばこですが、紙巻きタバコでは必ず書いてある「ニコチン、タール量」が銘柄ごとに表示されていません。
そのかわり、プルームXを販売するJTのサイトでは、「メビウスリッチ」「メビウス・メンソールコールド」のニコチン・タール量がこのように公開されています。(出典元はこちら)
メビウスリッチ | メビウス・メンソールコールド | |
ニコチン | 約0.1mg/1回吸引 | 約0.1mg/1回吸引 |
タール | 健康懸念物質別に数値を公開 | 健康懸念物質別に数値を公開 |
ただ、この数値は、紙巻きタバコのニコチン、タール量とは同じように比較できないことはご存知ですか?
そこでこのページでは、紙巻きタバコの表示量に合わせた時のプルームXのニコチン、タール量をご紹介すると共に、他の加熱式たばことのニコチン/タール量についてご紹介したいと思います。
プルームXのニコチン・タール量が、紙巻きタバコや他加熱式タバコとの違いについて、気になる方はぜひご覧ください。
プルームXにニコチン・タール量が表示されていない理由
なぜプルームXを含めた加熱式たばこには、ニコチン、タール量が表示されていないかといえば、「たばこ事業法」でニコチン/タール量の表示義務がないからです。
- 紙巻きたばこ:ニコチンタール量の表示義務あり
- 加熱式たばこ:ニコチンタール量の表示義務なし
表示義務はなくとも勝手に書くこともできますが、その代わりニコチン・タールに関する健康注意文言などを今まで以上にはっきり表示することが義務付けられています。
そのため、プルームXを含めて、他の加熱式タバコもわざわざ表示していないのが現状のようです。
ただ、ユーザーからの質問も多いため、メーカーであるJTのサイトで特定の銘柄のニコチン・タール量を公開していますが、実は紙巻きタバコとは、その測定方法が異なっています。
紙巻きたばことプルームXのニコチン量の測定法はこれだけ違う
プルームXと、紙巻きタバコのニコチン量の測定方法はそれぞれ大きく異なっています。
まず、紙巻きタバコのニコチン量は1本あたりのニコチン量が表示されていますが、JTで公開されているプルームXのニコチン量は1回だけ吸ったときのニコチン量となっています。
また、紙巻きタバコのニコチン量の測定は、燃え尽きるまで、一定の間隔で吸引してその煙から採集できたニコチンを測定しています。
しかし、プルームXはそもそも燃えないので、燃え尽きるまで測る紙巻きタバコとは一緒にはできません。
そのため、プルームXでは「合計6回吸った」際に採集できたニコチン・タール量を測り、その平均値を公開しています。
ただ、プルームXは5分間無制限喫煙できるのに、なぜ「6回吸った」場合の数値を測定しているのかは不明ですが。。
それらを踏まえて、測定方法を比較してみるとこのような違いがあります。
プルームX | 紙巻きタバコ | |
---|---|---|
測定法 | ISO法(推定) | ISO法 |
測定基準 | 6回吸引あたりの平均値 | 所定位置まで燃え尽きるまで無制限 |
1回の吸引量 | 35ml | 35ml |
1回の吸引間隔 | 60秒に1回 | 60秒に1回 |
表示ニコチン量 | 1回吸引あたり | 1本あたり |
ちなみに、公開されている測定方法の中身を見る限り、プルームXは紙巻きタバコの測定方法と同じ、ISO法で測定しています。
もちろん実際の摂取量は、個人の吸い方によって大きく異なりますが、今回の測定法は同じのようなため、プルームXのニコチン量を紙巻たばこの表示量と比べる場合は、1本吸った場合のニコチン量に基準を合わせる必要があります。
ただ、ISO法では1回吸引当たり60秒に1回とかなり吸引間隔が長く、最大5分間しか吸えないプルームXに当てはめるとたった5回しか吸うことができません。
そのため、今回は、実際の喫煙行動に近しく海外で多く採用されているHCI法基準である吸引間隔を30秒に1回と仮定し、合計10回喫煙した場合の紙巻たばことプルームXのニコチン量をご紹介します。
紙巻きタバコ換算でのプルームXのニコチン量は、約1mg/本と推定
銘柄 | 公開ニコチン量 | 紙巻きタバコ換算 ニコチン量(推定) | 吸引回数 | 測定法 |
---|---|---|---|---|
メビウス・リッチ(販売終了) | 約0.1mg/1回吸引 | 約1.0mg/1本吸引 | 1回 | ISO法(推定) |
メビウス・メンソール・コールド(販売終了) | 約0.1mg/1回吸引 | 約1.0mg/1本吸引 | 1回 | ISO法(推定) |
プルームXは最大5分間無制限に喫煙することができ、HCI法に基づいて30秒に1回の喫煙間隔でカウントすると、合計で10回喫煙できることになります。
1本で10回吸引した場合、紙巻きタバコ換算でのニコチン量は1.0mg/本となり、ピースと同レベルのニコチンと推測されます。
実際吸ってみて、なんとなくニコチン量が高いことがわかります。
公開されているこのメビウス2銘柄は、既に廃盤になっていますが、プルームXの中でも特に吸いごたえが高く、普段いろんな加熱式たばこを吸っているワタシでもこれを吸うとかなりの確率で強いヤニクラ感が起こります(笑
逆に言えば、他の銘柄ではこれほどのヤニクラ感は起こらないので、人気のキャメル銘柄はこれよりもうちょっと少ないかもしれません。
他の加熱式たばことプルームXのニコチン量の比較
プルームXのニコチン量は、他の加熱式たばこと比べると高めです。
紙巻きたばこのニコチン測定方法に当てはめて、他の加熱式たばこで公開されているニコチン量が多いもの順に並べるとこのような結果となりました。
デバイス名 | 紙巻きタバコ換算 ニコチン量(推定) |
---|---|
プルームX | 約1.0mg |
アイコスイルマ | 約0.85mg |
アイコス2.4/3(レギュラー) | 約0.79mg |
アイコス2.4/3(メンソール) | 約0.67mg |
プルーム・テック・プラス | 約0.1~0.5mg |
リルハイブリッド | 約0.41mg |
グロープロ | 約0.27mg |
グローハイパー/プラス/X2 | 非公開 |
加熱式タバコの中ではアイコスイルマやグローを抑えて、プルームXのニコチン量が一番多い結果となりました!
ただすべての銘柄が同じなわけではないので、あくまでも参考値としてご覧ください。
ただし、実際吸ってみても、アイコスイルマよりもプルームXの方がヤニクラ感が強いような気もするので、あながち間違っていないような気もしますが…。
プルームXの実際の吸いごたえについては、こちらのページでまとめているので、気になる方は是非チェックしてみてください。
こんにちは、パパ中西@リラゾです!JTから発売されている最新加熱式タバコデバイス「プルームX(ploomX)」は、ワタシは発売日に購入し、今でも新スティックが販売されるたびに全スティック購入して楽しんでいます!以前のプルーム[…]
アイコスイルマのニコチン量についてはこちらのページで詳しく紹介しているので、ご覧ください。
こんにちは、自称・加熱式たばこマイスターのパパ中西@リラゾです。アイコスイルマは、ニコチン、タールが含まれている加熱式たばこですが、紙巻きタバコでは必ず書いてある「ニコチン、タール量」が銘柄ごとに表示されていません。しかし、[…]
プルームXの公表されているタール量は何ミリ?
プルームXでも加熱する時の蒸気にはタールは含まれていて、実際吸ったあとのスティックには、ヤニのようなものが出ている場合もあります。
しかし残念ながら、プルームXのタール量は何ミリと具体的に出せる数字はありません。
そもそもタールとは、「煙から発生する粒子状のいろいろな成分の固まり」であって、一つの成分のことではなく、あいまいな意味付けです。
そのため、紙巻きたばこにおけるタール量とは、「煙から採集できた粗タールから水分とニコチンを差し引いたもの」と財務省の通達により決められています。
ただ、プルームXのような加熱式たばこから発生するのは煙ではなく、水蒸気のため、そもそも紙巻きたばこと同じように比較することが不可能です。
その代わりプルームXでは、紙タバコにおけるタールに含まれる、人体に害を与えそうな「健康懸念物質」を9種類ピックアップし、1吸引あたりのそれぞれの量を公開しています。
一覧はこちらよりご覧ください。
- プルームX 健康懸念物質量一覧
成分 量(1回吸引) アセトアルデヒド 9.64/ug アクロレイン 0.253/ug ベンゾ[α]ピレン 0.0479/ng ベンゼン 0.0105/ug 1,3-ブタジエン BDL(0.00264)/ug 一酸化炭素 NQ(0.0203)/mg ホルムアルデヒド 0.300/ug 4-(メチル-ニトロサミノ)-1-(3-ピリジル)-1-ブタノン(NNK) 1.20/ng N-ニトロソノルニコチン(NNN) 2.13/ng
しかしこれだけだと、健康懸念物質が多いか少ないか判断が難しいですよね。。
そこで、紙巻たばこに含まれる健康懸念物質と比べてみます。
紙巻きタバコに含まれる健康懸念物質と比較
紙巻きタバコの有害物質量データは、アイコスを販売するフィリップモリスのサイトで、旧型アイコスと紙巻きたばこの健康懸念物質量を比較したデータが公開されているので引用します。
プルームXの公開されている有害物質の測定方法と同じですが、プルームXは計11回吸引した場合の1吸引当たりの平均値のデータが公開されています。
そのため、1本喫煙した場合に計算しなおして比較するとこのようになります。
- プルームX 健康懸念物質量一覧
成分 プルームX
メビウス・リッチ紙巻きタバコ アセトアルデヒド 699.6/ug 1,500/ug アクロレイン 18.26/ug 130/ug ベンゼン 0.759/ug 110 1,3-ブタジエン BDL(0.1914)/ug 100 ホルムアルデヒド 21.78/ug 41
どの数値も、紙巻きたばこに比べてかなり少なくなっている数値が多く、プルームXのほうが多い有害物質はありません。
タール量そのものについては紙巻きとは比較できませんが、発生する健康懸念物質については、プルームXの方が圧倒的に少ないことがわかりました!
紙巻タバコとプルームXではどっちが体に悪い?
大前提として、紙巻きタバコもプルームXも、喫煙時にニコチンやタールに含まれる健康懸念物質が発生するため、どちらも体に悪いです。
ただどちらがより体に悪いのか比べると、紙巻きタバコの方が健康懸念物質の発生量が圧倒的に多く、より体に悪いと言えます。
まずニコチンは、選ぶ銘柄にもよりますが、紙巻きタバコもプルームXもそれほど違いはありません。
タールに含まれる個別の健康懸念物質をそれぞれ比べると、メーカー測定値では紙巻たばこよりも大幅に少なくなっています。
具体的な数値は記載されていませんが、国立保健医療科学院の論文でも、加熱温度が紙巻たばこほどではないため、有害物質の発生が抑制されていると記載されています。
ニコチン量については、選ぶ紙巻きタバコの銘柄にもよりますが、タールの量はプルームXの方が紙巻きタバコより少ないと考えられます。
今後はプルームにもニコチン・タール含有量の表示義務づけされるかも
2023年6月6日、含有量の表示義務が課せられていない「加熱式たばこ」を巡り、「表示の義務づけについて、今後検討する」とする答弁書を閣議決定されました。ニュースはこちらです。
閣議決定されたということなので、いつになるかわかりませんが、いづれプルームスティックの外箱に表示されることになりますね。
より詳細な質問書については、こちらでまとめられているので、詳細が気になる方はこちらを合わせてご覧ください。
まとめ
プルームXのニコチン/タール量についてご紹介しました。
最後にまとめてみると、
- プルームXの「メビウス」「キャメル」個別の銘柄ごとにニコチン・タール量は公開されていない
- 「メビウスリッチ」「メビウス・メンソールコールドの2銘柄のニコチン量0.1mg/1回吸引が公開されている
- 紙巻たばこのニコチン量に計算しなおすと1本あたり約1.01mgでピース相当のニコチン量がある
- タール量はそもそも計算できず、代わりに健康懸念物質量が公開されているが、その量は紙巻きに比べると圧倒的に少ない
JTが公開しているプルームXのニコチン/タール量は、馴染みのある紙巻きタバコのパッケージに記載されている基準ではないため、紙巻き基準でご紹介しました!
プルームXの公開ニコチン量は1吸いあたり0.1mgですが、紙巻きの測定方法で1本あたりのニコチン量に割戻すと約1.01mgとなりました。
また、タール量については、有害物質1つ1つの詳細な成分量が記載されており、タール量を比較することは難しかったですが、紙巻きタバコよりは発生量が少ないことがわかりました。
紙巻きタバコと比べると、プルームXの方が、ニコチン/タール量は少ないことがわかりましたが、加熱式タバコだからゼロになるわけではありません。
健康に害を与えそうな成分は間違いなく含まれているため、喫煙時は周りにも気をつけて、吸いすぎにも注意が必要ですね。